ラボラトリーカタログVol2 13-14(14-15)

概要

  1. コンセプト
  2. 研究施設事例
  1. 13
  2. 14

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1  窓側から、デスクワークエリア、オープン実験室、個室実 験室と、目的別に区分け。階高の低さを感じさせない広がり のある空間となっており、見通しがよいため安全性にも優れ ています。また、等間隔で実験什器などを配置したモジュー ル設計により、拡張性も確保しています。  豊かな保存林が広がる北側は、全面ガラスの窓に改修。開放感の ある景観が、リラックス効果をもたらします。また、窓はコールドドラフ トや結露を防ぐ発熱ガラスを使用しています。  元オフィスビルだったことによる低い階高の圧迫感を解消 するため、配管ダクトなどを露出させた天井にしています。  天井から実験台へと通じる、不活性ガス配管や電気配線、 給水、ポンプアップ排水などを、コンパクトにまとめた「ユー ティリティカラム」。実験室内をすっきり見せることができる 上、実験内容にフレキシブルに対応できます。  各フロアの両サイドにある「ファーストエイドステーション」。 緊急シャワー、緊急通報スイッチ、緊急排気スイッチをはじ め、救急備品や消火器なども設置しています。 4 1 3 3 2 4 2 5 13 納入事例 Interview ▶プロジェクトデータ 所在地:東京都清瀬市下清戸4-640 対象面積:3594.08㎡ 改修年:2011年4月 株式会社 大林組 技術研究所 材料化学 実験棟 写真提供:株式会社 大林組
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せて実験内容も大きく変化します。そのため、特殊 ガス配管や電気配線を含め、実験室のレイアウトが 自在に変 更できるようにしました。そ の 際 、今 回 採 用した実験台やワゴンキャビネットなどは使い勝手 がよく、棚も各自が好きな位置に付け替えられるの で、作業の流れを常に効率化できます。  各フロアはブラックやグレーをベースに、1階はグ リーン、2階はイエロー、3階はブルーと、フロアご とにそれぞれの研究内容からイメージしたカラーデ ザインで、メリハリがあり私たち研究員の間でも好 評です。 研究内容の異なる実験室が3フロアに  材料化学実験棟は、1階の「仕上材料実験室」、2 階の「土壌・水質実験室」、3階の「化学分析実験室」 という、3フロア構成になっています。私の主な研究 内容は新しい建築材料の開発につながる研究と、建 築材料におけるトラブルの原因究明等です。基本的 には、1日の半分以上を3階の化学分析実験室で過 ごしています。 安全・快適とともにコミュニケーションも重視  ラボの施設づくりで、まず重視したのは研究員の安 全です。施設づくりの際には、「人の安全に配慮した換 気が不可欠」といった各研究員の声を吸い上げた上で、 ヒュームフードや換気機能付き試薬棚、手元の局所換 気装置などを導入。またニオイや音の出る実験は、オー プンエリアではなく個室実験室にて対応できるようにし ました。さらに、分析や機器に影響を与える温度・湿度に ついても、24時間管理され、作業台には気流が直接当 たらないような特殊な空調が採用されています。  空間づくりのコンセプトは、研究員同士がコミュニ ケーションをとりながら実験を行える、開放感のある オープンな実験室です。実際、同フロアの連携はもちろ ん、他のフロアの研究員とも交流が生まれています。も ともと敷地内に散らばっていた実験室が集約された施 設なので、とても大きなメリットです。さらに、使いやす い大きなテーブル等を採用したり、大きなガラス窓から 保存林を見渡せるようにするなど、研究員にとって快適 で居心地のいい空間を目指しました。 フレキシビリティや色の調和にも配慮  研究テーマは通常2年ほどで変わり、それに合わ 数々の工夫を重ね、オフィスビルをサスティナブルラボに改修 コンバージョンの可能性を追求した設計  新本館「テクノステーション」の完成に伴い、それまで 事務所ビルとして使っていた建物をラボとして改修した のが「材料化学実験棟」です。施工にスピードが求めら れる研究開発施設のため、またコストや廃棄物量削減 による環境配慮のため、建替えではなく、あえて既存の 躯体を活かしたコンバージョンという形をとりました。  しかし、オフィスビ ル 用 の 建 物 だったことで 、リ ニューアルにあたり制約がありました。階高は3.2mと ラボとしては低く、PC鋼線を用いたアンボンドフラット スラブ床のため排水用の床開口も設けられません。そ こで、天井は配管ダクトを露出させた最小の高さでの 設備ルートデザインにし、排水はポンプアップで汲み 上げるなど、設計上さまざまな工夫を凝らしました。  また、省CO2技術など自然環境にも配慮。既存施設 の活かせる技術は残しつつ、加熱エネルギーを削減す る実験排気の熱回収、外気導入量を削減する陰圧ラッ クや足下排気といった、多くの新技術も導入しました。 研究環境を第一に考えた空間づくり  実験室は、コミュニケーションを増やし、知的生産性 を向上させるため、個室実験室とデスクワークエリア を独立させたオープン実験室とし、開放感を演出しま した。さらに、実験台・設備配管・ダクト・配線・照明等を モジュール化して、1ユニットを等間隔で設置するレイ アウトに。さらには天井設備を自在に吊り替えられるシ ステムの採用により、将来の変更にもフレキシブルに 対応できるようにしました。また、配管・配線等は、給排 水とともにユーティリティカラムですっきり収納。縦横 の通路も整理することができ、導線としての安全性も 高めました。  2階と3階の北側は、腰壁付き窓から全面窓に変更。 研究者の居心地に配慮した、保存林が間近に見える実 験室としました。 多くの方に共感いただく「魅せるラボ」  材料化学実験棟は、「魅せるラボ」として、研究施設 を持つ企業や大学の関係者に見学いただいていま す。特に実験室の開放感や安全性が好評で、しかもコ ンバージョンという形で実現したことに、とても興味を 持っていただいています。研究者にとっての使いやす さと安全性、魅せるラボとしてのアピールという両面 で、理想的な研究施設になったと思います。 高橋 晃一郎 主任研究員 技術本部 技術研究所 生産技術研究部 研究者の気持ちに応えた、研究しやすい空間づくりを実践 5 14 石 いしぐれ 榑 宣之 副課長 設計本部 設計部 [一級建築士、インテリアプランナー]

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