ラボラトリーカタログVol2 15-16(16-17)

概要

  1. コンセプト
  2. 研究施設事例
  1. 15
  2. 16

このページのトップへ

このページに含まれるテキストデータ(PDFから抽出された内容)

左ページから抽出された内容
 実験台で分かれる各ブロックには、学生たちを研究内容ではな く学年で振り分け。他の研究をしている学生の様子を常に見られ るようにすることで、経験値を上げられるようになっています。  実験台の引き出しは、地震対策として、ラッチ機能ま たは揺れとともにロックのかかる機能が付いています。  写真の学生実験室を含めて、実験台やヒュームフード などは、元からある家具などとの調和を図ってセレク ト。色彩やデザインなど、統一感のある実験室に。  屋上に設置されている「排気ファン」と「スクラバー」。実験室 内の局所排気装置の増加にもフレキシブルに対応できます。 1 2 1 4 3  実験室内は、ヒュームフード等で溶媒の局所排気を徹 底。学生たちのリスクを軽減しています。  実験室と教室の境にガラス製の間仕切りを使い、さらに開放感が アップ。見通しのよさが、学生のインスピレーションを刺激します。  オリジナリティのある、部屋ごとのカラーコーディネー トが印象的。教室内のデスクなどは、落ち着いて学べるよう 「濃紺」に、実験室内のヒュームフードの一部は、新たな研 究に情熱を燃やせるよう「ハーバードカラー(クリムゾン レッド)」にしています。 1 2 3 2 3 1 15 納入事例 Interview ▶プロジェクトデータ 所在地:愛知県名古屋市千種区不老町 ■南棟  延面積:3,963㎡  竣工年:2011年3月 ■北棟  延面積:9,355㎡  竣工年:2011年7月 名古屋 大学 理農館
右ページから抽出された内容
一体感も演出できました。  実験室の安全性については、学生が溶媒を極力吸わ ないよう、ヒュームフードはもちろん、実験台にもすべ て卓上フードを設置。ガラス部が大きいので、安全性と 視界の広がりを両立できました。  カラーについては、私のこだわりで、濃紺とクリムゾ ンレッドという2色を教室と実験室のそれぞれのキー カラーに。とてもインパクトのある研究室になったと思 います。  この研究スペースに移ってから学生のモチベーショ ンも高く、そういう意味でも研究のクオリティやアク ティビティが上がったと思います。 研究内容と同様、研究環境でも効率を追求  私の研究室は合成化学分野で、いわばサイエンスに おけるモノづくり行っています。私たちのまわりにある ものは、すべて化学物質でできています。それら一つ 一つは目に見えませんが、確かな設計図を描くことで、 とても効率的に作り上げることができるのです。その ため、私自身は“ナノの世界の建築家”と言っています。  その一方、研究の効率、教育の効率を最大限にする ことも、私の義務だと思っています。それには、試薬や 機器を揃えるだけではなく、学生の研究意欲を刺激す るような環境づくりも不可欠です。今回、研究室の設 計を一から行えたので、細部に至るまで自由に私の意 見を取り入れました。ポイントは、空間使い、安全性、カ ラーの3点。自分にとって最高の合成化学の研究室が できたと自負しています。 研究成果へとつながる、理想の研究室づくり  空間使いについては、いかに1つの広い実験スペー スにするかが鍵でした。それにより研究室の風通しがよ くなり、コミュニケーションが活発になるからです。“話 す”という行為は、インスパイアされたり、アイデアが湧 く源。隣でまったく違う研究をしていることが、実はと ても大きいことなのです。さらに、私の研究室では、新 しい発想がどんどん生まれるよう、ヒュームフードなど のガラス部分をホワイトボード代わりに使い、常にディ スカッションできる環境にしています。  また一方で、学生のデスクが並ぶ教室は、実験による 化学薬品や騒音を入れないため、実験室としっかり分 けたいと考えていました。ただ、こちらも視覚的に遮断 しないオープンな空間にしたかったので、その境に全 面ガラスを採用。さらなる開放感とともに、実験室との 学生たちのチカラを育む、ハイクオリティな研究施設 省エネ・利便性・安全性に長けた「理農館」  理農館は、理学部と農学部が入った建物で、それま で分散していた理学部化学科の研究室も集まりまし た。省エネや利便性、安全性の面などで、世界標準から 遅れぎみといわれる大学実験室ですが、それらの環境 をしっかり整えた施設です。  まずは、ヒュームフード等をたくさん整備する中で、 省エネルギー化の実現にこだわりました。合成化学分 野で分子レベルのモノづくりを行っている私の研究室 でも、ヒュームフード7台と卓上フード2台を使ってい ます。理農館の中でも多い方ですが、VAVや低風速式 ヒュームフードを導入し、スクラバーを含めた排気シ ステムは、建物全体で管理し、省エネを図るとともに、 将来の増設も容易となり、人数が増えた場合にも安心 です。電気量やガス使用量などをタッチパネル式モニ ターで管理できるシステムも試験的に使ってみたいと 思っています。  さらに、耐震や危険物の倉庫なども気を配りました。 特に、消防法にも係わる有機溶媒や試薬の管理は、建 物内に設置した「危険物屋内貯蔵室」や、各研究室内の 「少量危険物庫」により、使い勝手と安全性を両立して 行えるよう設計しました。 学生同士のコミュニケーションが広がる  理農館内の化学科は、1フロアに2つの研究室が 入っていますが、その共有スペースや廊下などに広い 空間を作ることで、研究室間でもコミュニケーションが とれるよう設計しました。今まで化学科が分散していた ことを考えると、とても大きなメリットです。  また、壁をどう置くかなど、各研究室の設計はそれぞ れが独自に行いましたが、私の研究室では実験室内で もコミュニケーションが活発化するよう配慮しました。 1つの大きな空間を作り、各実験プロジェクトごとに1 箇所に集まることを避け、スペースを全員で共有。学生 はいろいろな経験をした方がいいですから、自分で手 を動かしていないときも、隣のディスカッションが自然 と耳に入るなど、目や耳で得られるものがあるよう設計 しました。  新しい建物になり、実験室なども格段に使いやすく なりました。とても恵まれた環境になったので、学生た ちには思う存分、勉強・研究をしてほしいと思いますし、 学生たちがうまく羽ばたけるように私もサポートしたい と考えています。 伊丹 健一郎 教授 大学院理学研究科 物質理学専攻(化学系) 研究意欲をかき立てるオープンな空間を、安全性とともに構築 2 4 3 3 16 田中 健太郎 教授 大学院理学研究科 物質理学専攻(化学系)

このページのトップへ

  • キーワード検索

    • 全て
    • 現在のカタログから
  • マイバインダー

    マイバインダーは空です。