ミュージアム[美術館・博物館]総合2019-2020 55-56(56-57)

概要

  1. ミュージアムを構成する要素
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○ケース内空気環境対策展示ケース及び展示パネルには、鑑賞者と文化財のために環境に配慮した内装材を使用します。新築の場合、竣工後開館まで十分な枯らし期間が必要と言われていますが事情によりその期間が確保できない場合があります。そういった事例も考慮すると、事前の内装材の選択は重要なポイントといえるでしょう。オカムラでは、最適な内装材選定はもちろん、展示ケース及び収蔵庫施工完了後の空気環境測定は責任をもって実施いたします。※経年の空気環境調査はご相談に応じて行います。[ケース内空気環境対策]保存技術化学物質を含む可能性がある建材の例建材、施工材、接着剤含有可能性のある化学物質複合フローリング材ホルムアルデヒド合板、パーティクルボード集成材、化粧合板ホルムアルデヒド断熱材(ガラス繊維)ホルムアルデヒドビニールクロス(塩化ビニル製品)ホルムアルデヒド、可塑剤防腐剤有機リン系、ビレスロイド系薬剤木材保存剤(加圧注入)トルエン、キシレン木材保存剤(表面処理)トルエン、キシレン、有機リン系、ビレスロイド系薬剤油性ペイントキシレンアルキド樹脂塗料、アクリル樹脂塗料キシレン油性ニストルエン、キシレン壁紙施工用デンプン系接着剤ホルムアルデヒド木工用接着剤可塑剤クロロブレンゴム系接着剤トルエン、キシレンエポキシ樹脂系接着剤キシレン、可塑剤エチレン酢酸ビニル樹脂系エマルジョントルエン、キシレン、可塑剤ポリウレタン(溶剤)系接着剤トルエン出典:「博物館資料保存論」佐野千絵、呂俊民、吉田直人、三浦定俊 著(発行:みみずく舎)コンクリートから発生するアンモニア清浄化工程測定方法吸着方式拡散方式吸引方式吸引・吸着方式測定機材環境モニターパッシブインジケータ北川式検知管アクティブ法対象エリア展示室、展示ケース内、収蔵庫等展示・保存空間対象ガス空気のphを判定・酸性 ・アルカリ性 ・中性・有機酸 ・アンモニア・有機酸 ・アンモニア・ホルムアルデヒド ・その他・有機酸 ・アンモニア・ホルムアルデヒド ・その他測定時間/か所24時間曝露96~168時間曝露48時間曝露(測色計の場合)30~60分30~180分特長・空間に放置するだけで空気の雰囲気が推量できる。・ガス同士が反応して中性となる場合がある。・簡易的測定方法。・干渉ガスによる色変化は少ない。・使用期限あり。・機械的な空気吸引でバラつき少ない。・エアサンプラー台数により、一度に各種ガス測定が可能・検知管に使用期限あり。・各種測定ガスの測定が可能・高精度濃度も判定できる。・測定費用予算化が必要。判定試験紙の色変化をカラースケールと照合し目視にて判定。・インジケータの色変化をカラースケールと照合し目視にて判定。・測色計により、色変化を濃度に推計。検知管色変化を目盛りで読みとる。周辺空気を超純水に捕集し、試験機関に持ち帰り濃度を測定する。コストメリット◎〇〇△展示ケースの構成と性能着工通常20ヵ月コンクリート打設外壁開口部からの外気導入仮設排気ファンによる換気本設空調機運転アルカリガス除去用フィルタ取付け内装(木施工)内装(クロス施工)空調試運転枯らし期間収蔵開始竣工準備開館55
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○調湿剤主にカセット型の調湿剤を活用します。メーカー発注時に設定湿度を指示願います。また使用容量も決まっているので、展示ケース容積を考えた設置をお奨めします。セッティングの際はケース外湿度が調湿剤設定湿度と同等になっていることが前提です。また使用期限もあるので、発注及びご使用にはお気を付けください。詳細はメーカーにお問い合わせください。(参考:富士シリシア化学(株))○調湿ボックス調湿剤を投入するボックスで、投入口にはエアタイト扉を設けています。調湿剤の交換は展示期間中の場合もあり得るため、展示空間を開放することなく作業できる設計となっています。[調湿ボックス]オペレーション技術保存技術エアタイト型展示ケースは展示空間湿度環境をほぼ一定にすることで、展示している文化財の劣化を防ぐことができます。アートソーブFタイプアートソーブSタイプアートソーブカセットタイプアートソーブシートタイプ○錠前とカギの考え方オカムラでは展示ケース用カギは、複製が非常に困難で信頼性の高いタイプを標準としています。また、錠前の位置がわかりにくく、簡単に開放部を予測できないような設計を心がけています。カギの管理は以下を徹底することをお奨めします。*カギ管理責任者を必ず選任すること。*カギ管理カードの保管・管理は徹底すること。*カギの出し入れは常に記録すること。*展示ケースごと番号の異なるカギにするのが望ましい。同一番号にする場合は、本数管理を徹底すること。*マスターキーは保安上設定しないこと。○防犯センサー展示ケースで一番の物理的弱点はガラス面が大きいことです。ガラスの飛散防止対策または合わせガラスの採用を基本としますが、さらに防犯力を高めるには、ガラス破壊センサー・振動センサー等各種のセンサー類を併用する考えもあります。現在はまだセンサー類の設置が一般化はしていませんが、将来的にセンサーの小型化、さらなる性能向上により、普及してくるものと予想されます。○監視カメラ大切な文化財を盗難から保護するためには、未然に犯罪を防止することが理想です。金融機関市場で培ったノウハウを生かし、死角の無い有効な監視カメラの配置計画をご提案させていただきます。[セキュリティ]オペレーション技術保存技術展示ケースは文化財を最適な空気環境で展示・保存するだけではなく、万一の盗難からも防ぐ機能を有しています。56展示

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