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51木材の部位と名称丸太から製材を切り出すとき、鋸を入れる位置を決めて木口を分割することを木取りといいます。同じ大きさの木材でも木取りの位置で木目が変わり、材の性質も変わります。木材はどの部分から切られたものかが重要なのです。木取りと木目―柾目・板目木は木口に同心円状の年輪が現れています。季節の変化で生長速度が変わり、細胞密度の違いであらわれる筋です。木口はみな同じ年輪状の木目ですが、縦に割った面では木目が変わり、それぞれ名称があります。平行な木目を柾目といい、年輪を横切る方向で切った面に現れます。山形谷形の木目を板目といい、年輪に沿う方向で切った面に現れます。それぞれの木目が違うと乾燥収縮の度合いが変わり、切り取る部位で製材の性質も変わるのです。無節節がない。上小節生き節なら10mm、死に節、抜け節なら5mm以下の大きさであること。材の長さが、2m未満なら3個以内、2m以上なら4個(木口が210mm以上は6個)以内であること。小節生き節なら20mm、死に節、抜け節なら10mm以下の大きさであること。材の長さが、2m未満なら5個以内、2m以上なら6個(木口が210mm以上は8個)以内であること。節節は枝の付け根に生じる、幹との結節点です。枝が生きたまま切られた節は、繊維が周囲の材と連結している生き節と言われます。枝が枯れた節は、繊維が幹と繋がっておらず黒ずんだ状態になり、死に節と言われます。死に節が木から取れてしまったものを抜け節といい、強度がその分欠損されます。節は状況に応じては加工しづらかったり、見た目が悪いと判断され一般的には敬遠されるものです。しかし表情が面白いと評価される場合もあります。JAS規格で、節の大きさと数によって次のような順でグレードが設定されています。板目材と柾目材の乾燥収縮板目材と柾目材の大きな性質の違いは、乾燥収縮の度合いです。木材は年輪の密度が低いほど収縮し、高いほど収縮しません。板目材は材の表裏で年輪の密度が違うので表裏で収縮の度合いも変わり、反りやすくなります。一方柾目材は表裏で年輪の密度が変わらないため、収縮の度合いも変わらず反りが少ないという性質があります。収縮大=年輪の密度が低い年輪の密度が高い=収縮小年輪の外側に向かって反る板目材収縮小=年輪の密度が高い年輪の密度が高い=収縮小反らない柾目材木を知ろう板目追柾目柾目柾まさ目め材柾目の板材。乾燥収縮はより小さい。1本の木から取れる数が少なく希少価値があります。心材(赤身)木材内部の色が濃い部分。樹種によっては色で判別できないものもあり。辺材に比べて耐朽性があります。化粧面が赤身だけの材を赤材といい、耐朽性が高く色合いも美しいので高級材として扱われます。辺材(白太)木材の樹皮に近い周辺部。心材に比べ淡色で柔らかい材。化粧面が白太だけの材を白太材といいます。追おい柾まさ目め材追柾目の板材。板いた目め材板目の板材。乾燥収縮はより大きい。
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52板材の種類家具の板材はそのほとんどが加工材でできています。木の幅には限りがあり、無垢の一枚板は巨木からしか採れない希少品。そこで素材を接いだり、集成、合成することで必要なサイズの材料を製造します。ここでは家具に使われる板材にどのようなものがあるか、加工製作別に主な種類を挙げてみましょう。単材刃単板の繊維方向を互いに置変させる丸太単材刃丸太フィンガージョイント幅矧ぎに使用するものよりさらに小さな材で、長さも足りない場合に、長さ方向、幅方向で接着加工したものを「集成材」といいます。間伐材や製材時に出る端材も使用することができます。長さ方向は「フィンガージョイント」という接合方法がとられます。木口をギザギザに切り抜き、ギザギザの木口同士を指を絡ませるように噛み合わせて接着します。横方向は接着材のみで接合。OSB、パーティクルボード、MDFの順に材料が細かく裁断され均質性は増しますが、その分木本来の性質は失われていて、水や湿度に弱くカビやすくなるので、仕上げ材が必要になってきます。ビスケットジョイント加工ビスケットとよばれるチップを双方の木端に埋め込んで接合する方法。本実(ほんざね)加工片方の実に凹、もう一方に凸の溝を掘り、挿入する方法。幅はば矧はぎ材製材は長さや厚みは十分とれますが、幅に限度があります。そこで材を横に継ぎ足し接合(幅矧ぎ)したものを「幅矧ぎ材」といいます。き板の木端同士を接合するのですが、接合面の加工方法にいくつか種類があります。近年は高強度な接着を可能にする高周波接着機が多用されています。集成材合板木を桂剥きのようにした薄板を重ねて貼り合わせた板です。ベニア板、ランバー材など、建築や家具の下地に使用される一般的なものです。薄い板を単板といいますが、貼り合わせるときに繊維の方向を90度互い違いに重ねることで、反りを極力抑えるようにしています。LVL(単板積層材)木を桂剥きのようにした薄板を重ねて貼り合わせた加工材ですが、合板と違うのは繊維の方向をすべて長手方向に合わせて貼られ、強さに方向性を持っていることです。曲げに強い性質を持っていて、柱梁などの軸材として開発されました。そのため合板よりももっと厚い板、角材などとして使用されることが多くなっています。OSB(配向性ストランドボード)木材を薄い削片状にしたものを、やや方向をえた状態で接着剤と混合し、高温プレスした板。元は柔らかい広葉樹を構造用に使用できるようにするため開発されたものですが、木片が材料なので、より広く端材を利用することができます。パーティクルボードOSBよりさらに細かな木材の小片を、接着剤と混合し、高温プレスした板。木材はランダムに混入していてOSBのように強さに方向性をもつことはありません。建築や家具の下地材に使用されます。MDF(中密度繊維板)パーティクルボードよりさらに細かく、木質繊維にしたものを接着剤と混合し、高温プレスした板。均質性が高く、表面だけでなく木口も平滑。建築や家具の下地材に使用されます。芋矧ぎ加工き板の小口同士をそのまま接着する方法。電子レンジと同じ原理である、高周波を用いて部材内部から加熱して圧力を加えることで接着面の加工無しでも、高強度の接着を可能にしています。ビスケット
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