左ページから抽出された内容
13オカムラでは、自然共生と生物多様性に向けたアクションを「ACORN(エイコーン)」と名づけ、積極的に取り組んでいます。次の種をつなぐために、なくてはならない存在である「どんぐり=ACORN」を活動の象徴としました。私たちの暮らしや企業活動は、自然環境や多くの生物の営みの連鎖(=生物多様性)によって支えられています。持続可能な社会の実現を目指すオカムラでは、その「環境」を守り、育てるために、様々な取り組みを行っています。国産材の積極的な活用をはじめとし、自然共生や生物多様性についての理解を深めるために、子どもたちなどに木の良さを伝える木工ワークショップや、環境循環型社会の実現に欠かせない適正な森林管理を体感する研修などを開催し、社内外への普及促進に努めています。また、未利用木材を積極的に使った家具づくりを通じて、健全な森づくりのサイクルに貢献し、地域経済の発展にも寄与しています。■WoodLandWoodWork森の経済の成り立ちを体感し学ぶことを目的に、ワークショッププログラム「ウッドランドウッドワーク(通称WLWW)」を外部コミュニケーションの場として開催しています。切り出した木を材料に、森に隣接した場所で製材・加工し木工作品をつくりあげるワークショップを実施。ロングプログラムでは森の整備作業や伐採作業体験も行います。それぞれの分野で専門家を招いてレクチャーなども実施し、人工林が必要とする森の経済循環、自然や森からの恵みを体感して知見を深めます。■自然体験型社員研修生物多様性保全に対する知識と意識の向上や、自然に対する理解を深めるために、実際に山や森での体験型研修会を社員に向けて継続的に行なっています。こうした自然体験型研修から学び得たものを、今後の人材育成や製品の企画および開発に活かしています。■環境出前授業実施オカムラは社会貢献活動の一環として、2007年から小学校への環境出前授業を実施しています。従業員が講師になり、学校用の「机やイスの3R(リデュース、リユース、リサイクル)」をテーマに「ものを大切に使う心」を養う授業、生物多様性保全と森林資源の持続可能な利用をめざす取り組みをテーマに世界の森林の現状を知り、自分たちにできることを考える授業を行っています。■木の良さを伝える活動オカムラでは、木製家具を通して3つの活動を行い、日常的に木と触れる多くのシーンをつくることで、「木育」を推進していきます。・木材の特性を学び、ものづくりを通して木を活用する身の回りの「ものづくり」を楽しみながら木材の特性を学び、ものを大切にする心も育みます。・木材の良さを体感、木や森への好奇心・興味を育む木材や木製家具に触れることを通して感性を刺激し、木の文化に興味を持つきっかけをつくります。・森と木材の関係を学び、自らできる行動について考える森林から家具ができるまでの工程を通して、伐採された木材を無駄なく使用することが環境改善につながることを学びます。体験・学び自然共生と生物多様性に向けたアクション『ACORN』
右ページから抽出された内容
14■馬搬復活支援伐った木を馬の力を借りて山から運び出す「馬搬(ばはん)」という伝統的な林業技術は、環境への負荷が少なく自然に寄り添った林業の技術です。これらの技術が途絶えることのないよう、その技術が継承され、馬搬の活用が広がることを応援しています。■森が学校計画2012年からアファンの森財団※の「震災復興プロジェクト」に参加。その一環として2017年に宮城県東松島市に「森の学校」である宮野森小学校が誕生しました。このような学校を他の地域にも展開しようと早稲田大学古谷誠章研究室の「森が学校計画産学共同研究会」に参加しています。※1986年、英国出身の作家・C.W.ニコル氏が長野県信濃町の荒れ果てた森を自ら買い取って「アファンの森」と名づけ、始めた森の再生活動を推進する財団■産官学共同プロジェクト森林資源豊かな山形県小国町で、東北芸術工科大学とともに「町内産木材の利活用」および「木育」の推進プロジェクトに取り組んでいます。親子で家具を組み立てるワークショップを開催したり、オカムラの家具デザイナーや研究者が大学の特別講義を担当。幅広い世代が木と触れあって親しみ、地域の伝統である木の文化や地元への愛着を深めるとともに、地域ブランドとしての新たな価値創造を目指しています。■北海道トドマツの家具づくり北海道固有種であるトドマツは、乾燥が困難な木であったため、木材として低価値でした。地元民間企業や公共機関による上川水平連携協議会とオカムラの高度な乾燥技術で、家具用材にすることができ価値を高めました。地方創生・地域連携オカムラグループは、「環境」を企業経営における重要なテーマとして位置づけています。ACORN活動はSDGs(SustainableDevelopmentGoals:持続可能な開発目標)の上記7項目の目標達成に貢献していきます。地域の森林の適切な整備と、そこから産出される木材の利用促進は、多様な環境保全機能の維持とともに、地元の林業の再生など地域経済の活性化にも寄与します。オカムラは、各地域の森林組合や加工業者との連携を強化して木材利用を進め、地域の産業発展にも結びつけています。
お探しのページは「カタログビュー」でごらんいただけます。カタログビューではweb上でパラパラめくりながらカタログをごらんになれます。